グレンラガンやキルラキルを作ったメンバーの最新作。ああいうのが好きな人は本作も絶対に気に入ってくれるはず。ビビットなカラーリング、豪快なCG、時に繊細なBGM。細かい理屈は抜きにして、嫌なことも全部忘れて、ただただ熱くなる他ない、私の大好きな映画だ。
本作は今年で3周年を迎える。それを記念して2022年5月に復活上映された。このご時世になる前は応援上映というものがあった。声出しOK、サイリウムOKのなんでもアリなライブ感たっぷりの楽しい上映だ。本作が初めて上映された3年前は、この応援上映が特に盛んだった。私は本作の応援上映を何回も、それこそ数え切れないくらい参戦した。
『TRIGGERありがとー！』『今石さんありがとー！』『満員電車つらいよねー！』『泣かないでー！』『ガロかわいい！』『リーダー座る時は足閉じて！お行儀悪いよ！』『胸にジープでも巻いてんのかい！』『ジジイ！！』『ジジイ！』『ジジイてめー！！』『だがジジイ、てめーはだめだ』
シーンごとにお決まりの掛け声が出てきたり、エンドクレジットで背景色が変わるに従ってサイリウムの色が変わったり、上映後は必ずと言っていいほど拍手が湧いたり。そういった、応援上映でしか味わえない体験があったのだ。本当に、本当に楽しかった。
今はこのご時世だから上映中は当然発声などできない。今回私が鑑賞したのは応援上映ではなく通常の上映である。しかし、いざ始まってみると、聞こえてくる。3年前数え切れない程聞いた応援の数々が。飛び交うサイリウムの光が。上映終了後私は涙も拭かずに精一杯の拍手を送った。
作品としても大好きな本作だが、やはり私としては応援上映があってこそ完成すると思っている。本当に大好きな映画だ。
……本編の感想を書こうと思っていたのに、私事でほとんどを埋めてしまった。本作で私が好きなキャラはクレイ・フォーサイトだ。声を担当した堺雅人は『あの筋肉は彼の複雑な思いを隠すための哀しき鎧』と表現したのが本当に好き。ガロの『俺は助けるぜ！ リオも、地球も、あんたもな！！』というセリフには彼と一緒に私も救われ続けている。
