Gorosuke

第三夫人と髪飾りのGorosukeのレビュー・感想・評価

第三夫人と髪飾り(2018年製作の映画)
4.0
大富豪の家に跡取りを産むために第三夫人として嫁いできた少女の話。初めは純真無垢な少女だったけれど、嫁になって男を知り 妻になって女を知り 妊婦になって自分を知り 母になって家を知る、それは自然の摂理。それを淡々と見せてくれた。

(日頃、天皇の皇位継承問題では、どうして女性・女系天皇じゃダメなんだろ、愛子さまでいいんじゃないのって思うんだけど、こういった古いしきたりが残っている地域を見せられると、あるいはいつの時代も世継ぎ問題に一喜一憂してきた歴史を考えると、今この時代で早計に変えるべきではないのかなと、かなり気持ちが傾いた。自然を見ようとしない現代にも、自然の摂理というものが確かにあるのだと思う。)

蚕で生計を立てる水の豊かな山村の、瑞々しい緑と心躍る桃色の花と艶やかなアオザイと頼りない肩ひもが女性の濡れた肌に、あぁ、あそこが桃源郷だったかと帰り道みち、ふわふわした気持ちになった。
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