クリムゾンキング

アートのお値段のクリムゾンキングのネタバレレビュー・内容・結末

アートのお値段(2018年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

ニューヨークのアート・オークション開催までの6週間を通してアーティスト、バイヤー、ギャラリストや評論家それぞれが「アートとはなんぞや」を語る。

アーティスト側とすれば必ずしもお金が全てではなかったり、希少性や流行による人気の翳りとそれ付随する憂いなどがあり、かたやバイヤー連中にとっては「投資目的」の購入がほどんどというかなり歪な関係。

現代アートに関してはほとんど知識がないので、側から見たらどう頑張って見ても「絵の具を適当にぶちまけた」ようなものが数千万ドルの値がついたり「これは最高の絵だ!」と誉めそやされたりしてるのを見ると「え!?これが!!!?」と思ってしまうのだけど、例えば楽器類や工芸品みたいに一眼見て「凄そう」とわかるものと違い(ただコップを置いただけでもアートだって言い張ればアートになってしまう)完全に個人の感性がものを言う現代アートにおいて本当に価値って一体なんだろうな?と思わせてくれる。

かくいうコレクターのじいちゃんも「複製が可能なら芸術って何?」っていう質問にあやふやなことしか言ってないので、やっぱり個人的な主観がほぼなのかな、と思ったり。
とか言ってると最後の最後に「ダヴィンチの傑作4億ドルでーす!」って出てくるのでやっぱり歴史に名を残さない限り普遍的価値は付かないという痛烈な皮肉をかましてくれるのがいい。

というか冒頭から数十万数百万の(単位ドル)のものが出てきてお前らどんだけ金持ってるんだよwwwというのが正直な印象。