エアール

ハッピー・デス・デイ 2Uのエアールのレビュー・感想・評価

ハッピー・デス・デイ 2U(2019年製作の映画)
3.7
終わったと思えたのも束の間
またまたループ地獄に逆戻り、笑
しかも今度のは更にタチが悪いことに
次元とやらが絡み
前回とは別の次元、
すなわち自分が知る現実とは違う現実でループしちゃうハメに…


前作の流れを組んでの本作ってことで
面白い作りの続編となってますね!!
話の流れも登場人物も完全に繋がる部分が多いので
前作の知識を予備として持っていないと
存分に楽しむのは難しいでしょう。
再びループすることになるヒロイン、ツリーをジェシカ・ロースが続投しており
本作でもやはり命をかけた駆け引きが展開されていくわけなのですが、
そのほかにも
ツリーに突きつけられる重大な選択と
決断にあたって揺れ動く心模様など
前作にはなかったドラマもあったりで
ラストでは心温まるシーンも用意されております。


前作の終わりが本作の冒頭にあたりまして
ベイフィールド大に通う女子大生ツリーは
前回のループで様々な試行錯誤をするうちに
同じく学生のカーターと恋仲になり
いい関係性を築いて終わりをむかえました。
本作ではそのカーターのルームメイトであるライアンが
(前作でもちょい出演してますが)
ツリーが経験したようにタイムループに陥ってしまうところから。
しかもそのループの中で
ライアンはベビーマスクを身につけた謎の人物に殺されてしまうのです。

”今日をもう生きた気がする”
そんなデジャヴの感覚があることと
自分を殺したマスク野郎の存在を
カーターとツリーに話すライアン。
すでに前作で殺戮の誕生日ループを経験済みのツリーは
自身が経験したことをライアンに話し
ライアンが今置かれている状況について説明する。
このまま放っておくわけにもいかず
カーターと協力し助けに動くツリー。


この後に
呆気なくライアンを襲ったベビーマスク野郎の正体が分かるのですが
それと同時に
ツリーやライアンが陥ったタイムループは
量子力学を専攻するライアンたちが
自分らで実装した特殊な装置を使用して
実験を繰り返しながら進めているある研究と
関わっていることも判明。

実験中はかなりの電力を使用することから
校内で停電が起きることもしばしば。
そのことに業を煮やした学部長は
研究室に押しかけて
直ちに研究を中止するようライアンたちを問い詰める。

まだ未完成の装置を没収されそうになり
抵抗したライアンたちは
咄嗟に装置を起動させてしまう。
その直後凄まじい衝撃がみなを襲う。


ツリーが目を覚ますと
ライアンのベッドの上に。
そしてカーターが机の下でなにかを探していて…
そう、前作で何度も観たこの場面
ツリーは再び自身の誕生日の朝に戻ってしまったらしい。

この状況にウンザリするツリーだが、
物事が進むにつれて
自分が過去に体験した”あの日”と今自分がいる現実とでは
細かい点で食い違う部分がいくつかあることが判明する。
登場人物の言動が少し違っていたり、人間関係や人の生死など。

困惑するツリーの話を聞いたライアンは
多元宇宙の話を持ち出す。
研究で使用している不完全な装置が放った強力なエネルギーによって
時空間に本来ない歪みができてしまい
それが原因で
自分が今までいた次元とは別の次元へ移ってしまったこと、
同じ日を何度も繰り返してしまうタイムループもそれによるものである、、と。

ループを閉じ、もといた次元へと戻るためには
装置を完成させる必要があり、
そのためには
膨大な候補の中から最適なアルゴリズムを見つけ出さなければならない。

ツリーを除き
ループのたびに他の人は記憶がリセットされてしまうため
ツリーの記憶が唯一の頼りに…
こうして装置を完成させるべく
再びツリーのループが始まるのだが
そこへ殺人鬼の魔の手が再び迫る…


過去に生きるか、未来に生きるか、
今回のループでツリーに迫られる取捨選択になりますね。
決断に迷うのも無理ありません、それだけ難題であるということです。
物語も捻りが効いていて楽しめるのはもちろん
あとはジェシカ・ロースら演者さんが放つ魅力に寄るところが大きいのかな〜と。
性悪なんだけどどこか応援したくなってしまう、
そんなヒロイン像の存在感というのが
大きいように思えました。
エンドロールのオチまで含めて
最後まで楽しませてくれる作品となってますので
気になる方は是非!!
エアール

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