地球外生命体

僕たちは希望という名の列車に乗ったの地球外生命体のレビュー・感想・評価

3.2
ベルリンの壁建設前夜の東ドイツを舞台に、無意識のうちに政治的タブーを犯してしまった高校生たちに突きつけられる過酷な現実を、実話をもとに映画化。

原作者ディートリッヒ・ガルスカ自身の実体験を綴ったノンフィクション『沈黙する教室 1956年東ドイツー自由のために国境を越えた高校生たちの真実の物語』を、緻密なリサーチで迫真のサスペンスと繊細にして深みのある感動のドラマとして描き上げた。監督・脚本は『アイヒマンを追え!ナチスがもっとも畏れた男』のラース・クラウメ。

原作では、映画では描かれなかった、彼らの亡命後の西ドイツでの出来事から、40年後の同窓会での再会までが書かれているとのこと。

1956年、東ドイツの高校に通うテオとクルトは、西ベルリンの映画館でハンガリーの民衆蜂起を伝えるニュース映像を見る。自由を求めるハンガリー市民に共感した2人は純粋な哀悼の心から、クラスメイトに呼びかけて2分間の黙祷をするが、ソ連の影響下に置かれた東ドイツでは社会主義国家への反逆とみなされてしまう。人民教育相から1週間以内に首謀者を明らかにするよう宣告された生徒たちは、仲間を密告してエリートとしての道を歩むのか、信念を貫いて大学進学を諦めるのか、人生を左右する重大な選択を迫られる。

【ハンガリー動乱】
1956年10月23日よりハンガリーで起きた、ソビエト連邦や勤労者党政権の権威と支配に反対する民衆による全国規模のデモ行進・蜂起および、ハンガリー政府側がソ連軍に要請した鎮圧によって市民約3,000人が犠牲となり、20万人以上が難民となり国外へ亡命したとされる事件。

★2018年ミシュコルツ国際映画祭
審査員特別賞
★2018年シルビア・クリステル賞
映画文学賞
★2019年バークシャー国際映画祭
観客賞
★2019年ルクセンブルク・シティ映画祭
学校審査員賞
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