このレビューはネタバレを含みます
FUGAKUシリーズ三つ目。
こちらもすごく良かったし、3シリーズで1番好きだった。
研究室のようなところで学生たちと話す青山真治監督。だいぶ年齢は下であろう学生たちと同じように楽器片手にお酒飲んで死生観や原発のこと、この世界の将来のこと、そういったことを自分の考えを示した後に学生たちに投げかける。この空間が私はとても好きだったし、その空間で作り上げられるテーマ曲的な歌が完成していくもころと、最後みんなで歌われるところがかなり感動した。この瞬間でしかできないことを切り取られている感じがした。この会話に参加したいなと思ったし、青山真治監督の話を聞く姿勢や投げかける姿勢、また、学生たちの未来をも思う気持ち、こう言ったことを感じて温かくなった。誰かと何かをする楽しさが詰まっていた。
また、映画全体をみると、ドキュメンタリー的な展開と学生運動的な戦いの物語が交互に展開されるが、この物語の方も世の中を変えたい、映画をより良くしたい思いが伝わってきてその裏付けが研究室でなされるドキュメンタリーな感じがした。自分の目的を持って同じ方向を目指す人と何かをしていくことって素敵だなと思ったし、青山真治監督のそこに寄り添う丁寧な人との関わり方が観られて良かった。
会話が繰り広げられる研究室的なところにある山のようなDVDがどんなものがあるのかすごく気になった。