おーもり

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者のおーもりのレビュー・感想・評価

3.5
2時間半もあるのか~~と、見るのをちょっと躊躇したが。見ればやっぱり面白かった。
もう後戻りできないステージに遂に進んでしまった前作、その心意気にはとっても感心していた。なのにちょっと今作には腰が重かった。
誘拐されたブルーの子供を取り戻すぜ!ってあらすじが、結局なんかシリーズ締めくくりには弱いなぁ~と思っていましたので。

で、みた結果。ははーん、ミッションインポッシブルがやりたかったのな!!
島から飛び出し、世界をまたに駆ける展開を魅せるとなるとそうなるよな。でもほんと、市街でのカーチェイス、とっっっても見応えあった。
狭い路地をバイクと中型の恐竜が駆けてゆく。広場では見上げるような大型恐竜が2匹も咆哮を挙げている。最高のしちゃっかめっちゃか具合で嬉しい。
この調子でいけいけ!・・・と思ってたら、結局はいつもと同じ秘境的な都合よく隔離された密林と、研究施設。うーんもっと大都会とか、身近な住宅地とか、そこに沢山の恐竜が大暴れする展開みたかったよ。

ここ最近の流行り。シリーズのオリジナルキャストの同窓会。
別になーシリーズをリアルタイムに観て過ごした世代ではないから、まぁ接待してんなぁとしか思えなくてな。
物語や実世界での状況で、その人らが出なくてはいけないという必然性に納得できていないと、この要素には両手を上げて歓迎はできないな。なーんて。

で、その肝心の終盤の舞台、秘境的な所では、皆んなワープ移動しまくりで笑った。
島のスケール感とか、地下のパイプライン移動装置とか都合良すぎんのよ。
ラムジーさん超有能、もしくはCEOが超無能だ。
あのCEO、邪魔者を排除するとか、証拠を隠滅するのか、そんな本気出して動いていないその場しのぎの感じが滲み出ていて、マジで使えねぇボンクラだって苦笑いしか出なかった。

でもまぁ、終盤は知らなかったヘンテコ恐竜が続々出てきて楽しかったです。
小学生が夢見る最強の肉食恐竜No.1決定戦的なマッチはやってやったな!と。
ダメ押しでの、「お前らもう好きに戦え」的な一言には笑ってしまった。

肝心の物語については・・・
ベータを取り戻すぞ!って話に加え、メイジーちゃんも誘拐されちゃって、ブルーの子供(ベータ)と1人と1匹が世界の命運を握っとるんじゃ!!!って・・・・・
これってまさか・・・・オーウェンとブルーのセカイ系・・・・・なのか・・・?
1人と1匹を救うことで、この混沌とした世界のすべてが解決するのかーーーーーーー!!!!

・・・・・・

していない~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!

オチとしては、何か抽象的な上手いこと言って落とした感あるけど、なーーーんにも教訓として残らなかったな。
ジュラシック・シリーズが毎回語ってきたテーマ、「人間は愚か!T・レックスは最高!」って事に対してなんにも回答用意できなかったな。
マルコム博士張りのぼんやりした、概念的な、自分はなんにも責任取らない。ジュラシック的な結論で、らしいっちゃらしいが・・・。

最後に気になること。
日本版の副題を決めた人は、どんなプレゼンをしてこの訳で承認をもらったのか。
それが本作に残された大きな疑問となりました。