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ジュラシック・ワールド/新たなる支配者のsomaddesignのレビュー・感想・評価

5.0
ジュラシック・ワールドのあった島、イスラ・ヌブラルが噴火で壊滅し、救出された恐竜たちが世界中へ解き放たれて4年。人類はいまだ恐竜との安全な共存の道を見いだせずにいる。恐竜の保護活動を続けるオーウェンとクレアは、ジュラシック・パーク創設に協力したロックウッドの亡き娘から作られたクローンの少女、メイジーを守りながら、人里離れた山小屋で暮らしていた。

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一応「ジュラシック・ワールド」三部作の完結編らしいけど、あまりにも評判が悪いので続編の可能性もあるそうな。
そんなに評判悪いのか、と思って慌てて見に行った。

1作目から引き継いだJ・A・パヨナ監督がまさかの大乱調。とっ散らかしたのを1作目のコリン・トレボロウ監督が再登板して、どうにか傷を最小限に収めようと悪戦苦闘してる印象。コリン・トレボロウは2作目にも脚本で関わってるので、とっ散らかったのは主にこの人のせいって気もする。

ツッコミどころが多すぎて、みんなでギャーギャー騒ぎながら見ると楽しそう。
できればビール🍺やピザを囲んで、ゲップ混じりにワイワイ楽しみたい。

以下好きなツッコミどこ)
・テレビすらない、なんの刺激もない山の中に期限なく隔離されたらメイジーならずとも逃げ出すのも当然。さんざんメイジーに不便をしいた挙句、結局悪党に見つかってるし。オーウェンたちアホかと。
・劇中登場するどの恐竜より巨大イナゴが一番キモい&おっかない。今後は恐竜より巨大昆虫がシリーズの主軸になったりして。
・シリーズ通じて主役級の扱いだったブルーが今作だとほぼ空気。どこかで活躍するかと思いきや皆無。ソヨナに操られるラプトルと絆で結ばれるオーウェンとの対比…とかですらない。
・湖は凍ってるのに、ちょっと歩くと熱帯ぽい。あの研究施設の山はどういう構造なのか。
・せっかく地下に秘密ラボを作ったのに、換気ダクトが外まで直結って…設計ザルか?
・予告編で見てた黒人女性パイロット。てっきり「ロストワールド」のイアン博士の娘が成長した姿かと思ってたら全くの別人。一応重要人物だけど、改心するポイントがあっさりすぎて「最初からすんなよ」しかない。
・老朽化してるとはいえ監視塔が脆すぎ。あんなにすぐに壊れる程度の作りで、一体何を監視してたのか。

主要キャラが多い割に、(過去作での冒険を通じて改心した人たちばかりで、成長する余地が少ないせいか)メイジー以外はなにも学ばず変化しない。なので物語の推進力にも、対比にもなりにくい。
過去作の三人がまた登場するのは嬉しいけど、賑やかし以上の意味を感じなかった。三人とも年齢的に激しいアクションは厳しいせいか、喋る・叫ぶ・驚く以外のことができなくて、残念通り越して寂しい気持ちになっちゃった。そらそうよ、サム・ニールなんてもう74よ!よく動けてた方だわよ。

シリーズの特徴で根本的な解決がない代わりに、ぼんやりと決着がつく。今作だと研究施設からの脱出とメイジーのアイデンティティ。前作で解き放っちゃった恐竜については「自然との共生」ってことらしい。いや待て、現代テクノロジーで蘇ったり、遺伝子操作された生物ってそもそも自然なのかしら。最後の決着も外来種を駆除するのに、より強力な外来種を放流してるみたいで危なっかしい姿に見えた。解決策がいちいち浅薄っちゅーか欺瞞工作。新たな大問題のタネをばら撒いてるだけのような💧


ことほど左様に、ツッコミどころは多いけど、どうかと思うほど豪華なキャストが勢揃いする同窓会っぷりが楽しい。濃すぎるキャラクターが揃いも揃って、団子状態になってキャーキャー逃げ惑う姿が何やら可愛い。(絶対死なないの確定してるし)

パーク→ワールドとスケールアップしてきたので、次はギャラクシーかユニバースか?



56本目
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