ふみ

ウエスト・サイド・ストーリーのふみのレビュー・感想・評価

4.2
原作と同じ尺なのに全てにおいてパワーアップしたスピルバーグ版。圧倒的満足感。
1作目の舞台をそのまま映画にしました感は技術的に仕方なかったかもしれませんが、今作は文字通り映画化してます。

そもそもミュージカルが好きかどうかで大きく評価が別れると思いますが、未だ分断された時代にマッチする作品だと思います。


全体を一言で言えば、非常に美しかったです。たぶんアナモルフィックレンズ使ってるのか、やたら後光が煌びやかに映ります。陰影のコントラストが綺麗すぎて、あーこんな写真撮りたいんだよなと思いました。赤と青の対比も綺麗だった。

ミュージカルパートはやっぱり見てて楽しくなります。オープニングの指パッチンから、きたきたコレコレって感じ。特に「America」が特大パワーアップを遂げてるので注目です。バレエっぽいダンスとフラメンコっぽいダンスの対比も前よりくっきりはっきりしてました。

ストーリーは、ウエストサイドの背景、シャークスとジェッツの背景、主要人物、特にバレンティーナとチノの深掘りがとても効いていると思いました。

ラストはスピルバーグなりの団結というメッセージを感じましたし、悲しい終わり方であることに変わりないですが、少し救われた気分になります。
ふみ

ふみ