のんた

ウエスト・サイド・ストーリーののんたのネタバレレビュー・内容・結末

-

このレビューはネタバレを含みます

音楽や踊りは素晴らしいと思う。
ただ物語は感動の悲恋でもなんでもなく、キャラクターが自分勝手なクソ野郎ばかりで、誰の行動も腑に落ちるものがない。特にマリアは、1日前に会ったよく知らない男トニーが自分の兄を殺したその直後にセックスできる意味がわからない。兄は親が死んだあと共に暮らしてきた唯一の家族であり、彼女を虐待したりしていたわけではない。兄の恋人に自分は殺されたとトニーに伝えに行かせたのは、もう忘れてくれという意味ではないのか。その後やっぱり会いに行くのはどういうことなのか。さっきまで自首すると言っていたトニーは、早々とマリアと逃げて子供ができることまで嬉々として想像している。ジェッツ達はリーダーが殺され警察に追われて、とんでもないことになったと若さゆえの過ちから目が覚めるのかと思えば、躊躇なく集団レイプしようとする。刑務所から出てきて「俺は変わった」などと言っておいて、愛する人の兄であっても結局はカッとなって殺してしまうトニーを含め、ギャングなんて所詮ろくでもない人間ばっかりだという意味ならこの映画は正しい。
のんた

のんた