山本Q

キャッツの山本Qのレビュー・感想・評価

キャッツ(2019年製作の映画)
3.2
あんな衝撃映像を見せられたら劇場に行かずにはいられない。IMAXで見ないと意味が無さそうだし、他の大作も迫っているので隙を見つけて劇場へ。またもやパラサイトは先送り。舞台版は知識も関心も無い。



正直怖いもの見たさというところはあった。できるだけ遠ざけていたけど、悪い評判も聞こえていた。それが良かったのか、とっても楽しかった。基本的に自分がミュージカルが好きな事を忘れていた。歌って踊っていれば自動的に楽しくなってしまう。
ルックの面白さもあるし世界観もわかりやすい。画面がどんどん変わって行くので、字幕と画面と追いかけて行くのが大変だったけど、キャラクターやその世界に慣れると気にならなくなった。
メモリ〜のシーンはもちろん良かったけど、個人的には鉄道猫が一番テンションが上がった。曲もアップテンポで楽しいし場面の切り替えが派手で良かった。
ゴミを漁ったり、◯◯◯◯を食べたりするシーンはちょっと引いた。
舞台は1981年。景気悪化の路上生活者たちのメタファーか何かかと思ったけど、サッチャー、レーガン政権下ということしかわからず。そういうもんでもないのかな。

良し悪しは人それぞれあるだろうけど、ライオンキングの実写版といい「これぐらいはぶちかますべき」というレベルが振り切っていて素晴らしい。

トムフーパー監督作は何本か見ていて職人的な手堅い印象。今作もできるだけ舞台の持ち味を生かす方向なんだろうなと思う。ミュージカルではなかったけど「リリーのすべて」は愛ゆえの苦しみみたいなとこが切なくて良かった。
山本Q

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