ふじぱん

キャッツのふじぱんのレビュー・感想・評価

キャッツ(2019年製作の映画)
3.5
四六時中キモい造形の二足歩行猫が笑顔で歌い踊るトリップ体験。
目をキラキラさせた人達によって手を抜かず金をかけてしっかり作られたことによってみなぎる狂気。
瞬きを全くしない人達から「これいいでしょ?」と笑顔で尋ねられるような、
知らない宗教の集会に連れて行かれたような体験が出来る恐怖映画。
でもそこがいい。
単につまらないだけの映画ではないんです。
他に類を見ない、ヤッバイやつでした。

ミュージカルとはいうけれど、ほんとにセリフが0.1%しかないくらい歌のみ。
ストーリーがずっと何となくしか理解できない。
10分ごとに新キャラが出てくるのだが、毎回、前キャラのキモさを超えてくる。
猫だけでなくネズミやGまで擬人化されており、これが悪意ではないのが不思議なくらい。
最終的にドアップでカメラ目線になり、デッドプールばりに第4の壁を越え、こちら側に訳のわからない歌を5分ほど浴びせかけてくるジュディデンチ。

0か100みたいな映画だけど、僕はこの映画体験が楽しかった。

2020年 劇場12本目
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