ずっと昔観てとても印象に残っててまた観たいと思っていたが、この度Uネク新配信で再見できた。今作はウッディアレン作品で一番好きな映画だ。
主題は「運」。人生は本人が動かしようのない偶然の重なりなのかもしれにない。テニスボールがネットに当たりどちらかに落ちるように。勧善懲悪ではない何とも皮肉なラストに衝撃を受けた記憶が再び蘇る。
ノラ役スカーレット・ヨハンソンが完璧なファム・ファタルぶり。上昇志向の野心家クリス役のジョナサン・リース=マイヤーズはThe Tudorsのヘンリー8世のイメージが強いがこういうあざといイメージがぴったりだな。冒頭の主人公のクリス(ジョナサン・リース=マイヤーズ)ドストエフスキーの小説『罪と罰』を読む姿はエンディングへの布石だったのか。最後の30分の伏線回収は見事だった。