'20〜'21冬のホラー/ミステリー祭⑤
ジャスティン・P・ラング監督による、オーストリア発【ダーク・ファンタジー・ホラー】。
原題は、闇。
邦題は、不死身/盲目。
ジャケ写のキャッチコピーは、違うなぁ〜そんな直接的では無い。
特に派手なグロも無く、多くを語らない気品ある作風は、観る者を選ぶ系(難解とは違う)。
冒頭、森林道を走って来る車、ヨセフが途中立ち寄る売店の怪しい店主から【悪魔の巣】という地名を聞く…。
ここでヨセフのキャラの提示が潔い。
↑
好物の完璧な滑り出しだ。
【エクソシスト】のリーガンばりの顔の不死身少女ミーナ(ナディア・アレクサンダー)とケロイドのような眼が塞がれた盲目少年アレックス(トビー・ニコルズ)との出会い〜2人が心通わせ、【拠り所】になる逃避行。
その悪魔の様な腐った顔(夜だとかなり怖い)のミーナが、昼間から普通に【人間味】ある存在(描写)というのがホラーとして異色だ。
ミーナの武器は斧。
フラッシュバックする過去。
森や一軒家というロケーションやダークムードが売り。
その撮影も落ち着きが良い。
終始暗い(曇り、夜)が、ライティングも絶妙と言える。
終盤の◯故のシークエンスは、予算不足か雑。
【語らずも語っている】希望ある未来を願わずにいられないラストが良い(ラ◯◯ーやシ◯◯ルでの伏線があった)。
EDテーマの歌詞もマッチして滲みる。