atamatama

私、オルガ・ヘプナロヴァーのatamatamaのレビュー・感想・評価

3.3
実際にあった事件を元に作られた映画らしい。主人公を淡々と映し出す。おかしくなる過程を明確に描いていないのは、元からおかしかったからなのかな。最悪な選択については、1ミリたりとも共感出来ないけど、“もしかしたら自分も”って思ってしまった。犯人の異常性にも、トリガーとなるこの世の中にある普遍的な出来事が重なって起こった出来事の様に感じたからかな。どうにか人生を歩んでいかんとしゃあないから、依存する対象がチラホラ出てきたのかな?タバコやセックスや車。“孤独”にも依存していた様に感じた。セックスの真逆の依存先やから、心がぐちゃぐちゃになっていったのかなって。自分はレズビアンやし、まともに会話も出来ないから、孤独なんだ。でも誰かを求めてしまうんだ。ってのを繰り返してるというか。誰も相手してくれないなら孤独に依存する。そして孤独である理由を無理矢理作り出した結果、被害者であり加害者であり弱い人間であり神でもある。なんともちぐはぐな人間性を作り出すに至ったのかな。弁護士に完全論破されてるシーンを描いていたのは好感が持てた。ラストは居た堪れなくなるほど、心が壊れてしまった主人公。その主人公の叫びと呆気ない幕切れ。最後の最後まで淡々と描いていた印象。女優さんの演技は凄かったものの、もう少し親切に描けたとは思うな。非常に分かりにくい作りにはなってる。登場人物との関係性は特に感じた。面白くない映画として捉える事も出来ないけど、面白い映画かと聞かれると、思ってた感じではないと答えてしまう作品でした。んで絶対にYouTubeとかで本人の解説聞いた方が良い。これは絶対。その方が理解度が増す。その時点で映画としてどうなのかって話やねんけどな。
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