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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンのNAOZYのネタバレレビュー・内容・結末

4.6

このレビューはネタバレを含みます



マーティン・スコセッシ監督の新作「キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン」を観ました。
1920年代のアメリカを舞台にオクラホマ州のオーセージ族が謎の連続死する事件が起きていた。
FBIが捜査に乗り出すと、先住民の石油の受益権を奪い取るため白人が殺害していた事実が浮かび上がる。捜査線上に浮かび上がったのは白人のアーネスト(レオナルド・デカプリオ)でオーセージ族のネリーと結婚していた。その裏には叔父のヘイル(ロバート・デニーロ)がネリーの持つ受益権を奪い取ろうと狙っていた。というのが大筋のストーリーである。
当初はFBI捜査官をレオナルド・デカプリオに演じてもらう予定だったが、レオ様はこれでは単なる刑事ドラマになってしまうということで監督にアーネストを主人公としたシナリオにしてほしいと要望。スコセッシ監督も端役でしかなかったアーネストを白人と先住民族との間で苦悩する主人公として構成をし直している。
FBI捜査官を主人公にしてしまうと事件を解決して事件は終了となってしまうが、アーネストを主人公にする事により、白人の先住民への迫害がより強調されるものになっている。
後半に事件後の様子をラジオドラマで語るくだりがあるのだが、そこでスコセッシ監督自身が出てきてネリーのその後を目を潤ませながら語る。
それは先住民に対する懺悔なのかもしれない。
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