来世はおしるこ

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンの来世はおしるこのレビュー・感想・評価

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ディカプリオが自分のウイスキーに少し混ぜて飲むくだりの陽炎がめちゃくちゃ良かった、あのシーンが一番だった

人めちゃくちゃ死ぬけど死んでいく描写に焦点が当たってるわけではなく(銃声とかめっちゃマイルド)、命を奪う側と奪われる側が交互に淡々と描かれている印象、その両者が入り混じるところに主人公がいて終盤にいくにつれてよりグレーになっていくのがすごく味になっている
冒頭の登場で「スコセッシが今描くトラヴィスか」なんて思いながら観てたのを思い出す、そう思うと結構救われる

母親の発つシーンが結構印象に残ってる、詳しくないのでなんとも言えないけどとても古典的に見えた、何を引いてるんだろう

万人受けしないテーマと展開と語りだと思うけど、観てる途中で鑑賞者に「ああこれは」と口出しさせないような流れはとても秀逸に思う、それでいてエンドロールが流れる頃には「あれは、これは」と全体を思い返させるくらい整理整頓されるのは観ていて不思議な感覚だった

あと滅多に言うことじゃないけど「80だしな、新作シアターで観たことないし」みたいな気持ちで観に行ったところある、でも今作観て「あまだ全然作るな」ってめっちゃ思った、不安があったとかじゃないけど安心した
来世はおしるこ

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