ミスターピンク

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンのミスターピンクのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます


【現実は映画よりムナクソ】

長い!!!!!!!

内容が長かったので、たまには長めのレビューを、、、、、

日本人には馴染みのない、先住民迫害を描いた映画。正直よく分からない点もたくさんある。
劇中ではあまりにもインディアンの命が軽すぎて、実話とは思いたくないような内容だった。

諸悪の根源ロバートデニーロ演じるヘイル。
自らのことを“キング”と呼ばせ、資産のためなら人も殺させるし、自分の家も燃やさせる。(常に使役動詞なのが王すぎる。)

その甥ディカプリオ演じるアーネスト。
こいつもなかなか人間のカスすぎて良かった。
自分では何もできなくて、何も考えられなくて、叔父の指示通りに罪を重ねていく悪人。
一族のため〜とか、資産のため〜とか言いくるめられて、自分は善人だと思い込んでいるカス。

自分で依頼した爆弾による殺人を目の当たりにして、ちょっと心痛めてそうなのがカス指数高い。
そのシーンでは、彼も
『20世紀少年』のサダキヨのように
「僕はいいもんだ、僕はいいもんだ」
と言い聞かせているようにみえた。

途中、罪悪感に苛まれてて
「お?これは更生エンドか?」
と思いきや結局は保身。
身の危険を感じるや否や、手のひら返し。
最終的には手のひら返し返し返しで
一族も家族も失う事になる。

ラスト、嫁のモリーに
「何を打ってたの?」
って聞かれて
「い、い、、インスリンだよ、、」
って言うディカプリオの顔が最高。
その顔を見るための200分だったんだと思った。

ノンフィクション映画あるあるの
「〇年後、〇〇は〜」
と作中人物のその後が語られるところ。

犯罪者たちの刑は軽い、反省の色なし、
唯一生き残った嫁は病死と
現実が一番救いがなかった。

「事実は小説より奇なり」
なんてことわざ?があるけど

「現実は映画よりムナクソ」
なことが分かった作品だった。