大西辰明

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンの大西辰明のレビュー・感想・評価

3.7
インディアン側、白人側、人種間の争いで板挟みになりながら、一家の主としての一面もある複雑な役柄を見事演じきったレオ様に感激。
デニーロが出ている作品なのに、デニーロ以上に口がへの字に曲がったような表情で演技し続けててちょっと笑っちゃいました。

デニーロとレオ様の掛け合いが最高。
ふたりとも演技渋すぎ、かっこよすぎ。
特に終盤、留置所での掛け合いはたまらない。
セリフだけじゃなく視線や表情も含めて、二人が本当はどう思っているのかを観客に想像させて、ワンカットにあれだけ奥行きをもたせることができるのはこの二人がいたからだなぁと染み染み。

ストーリーは90年以上も前に起きてしまった事件とはいえ、今見てもとてもフレッシュというかタイムリーな感じがあって説教臭くなくてよかったです。
なぜタイムリーかというと某芸能事務所社長の性加害問題なども根底にあるのは人間の無知ゆえの愚かさや脆さだったり、村社会でこそ露呈してしまう人間の醜悪な習性があると思っていて、この映画で描いていたことと通じてる部分があると思ったから。
今見るべき映画!
オススメです!

しかし流石に長い、したがって3.7
大西辰明

大西辰明