鹿印

乙女たちの秘めごとの鹿印のレビュー・感想・評価

乙女たちの秘めごと(2017年製作の映画)
4.5
どこかの映画紹介の動画で
「ジャンになりたい!」と、男性陣が騒いでいたので、面白そうだと思ってみてみた。

でも、意外と切ないお話で、しんみりした。
ナポレオンとかの時代?のフランスの農村を舞台にしたお話。
実際に日本とかだって、戦争の時代はこんなかもしれないなと思ったら、切なかった。男性がみんな戦地に行っちゃって、女だけ残されて生活するって。
フランス映画の時代ものって、貴族が主役のドレスで豪華な生活とかのお話が多いけど、(マリーアントワネット系の貴族の愛憎劇的な)
こういういち庶民を主役にしたお話は、その時代の普通の人たちがどういう生活をしていたのかがうかがえるので、興味深い。
わたし、家の中がどうなってるとか、何食べてたかとか、すっごい気になる人。

本当に「落穂拾い」の絵の世界。
麦を刈り取って、パトンパトンして(叩いて)小麦を作り、パンを焼いて、野菜のスープを飲んでっていう生活。

ファッションもすごく興味深かった。
三角ショールの端を腰に巻き付けるやり方、(ターシャさんとかがやってた!)あれ、昔の人は実際にああやって巻いていたんだと思ったら、知ることが出来て嬉しかった。
ロングスカートも非常に生活しにくいと思うのに、みんなよく履いてたなぁって感心する。

フランスの田舎の風景もすごく素敵だった。
りんごを収穫している時にジャンが現れて、みんなが息をのむシーンがすごくいい。

どんなに時代が変わっても、女は子を欲しがるものだなと、不思議と納得するのでした。
鹿印

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