テッドは作品が教科書に載ったこともあるほどの詩人だが、長年スランプに陥り、今はウイスキーを飲みながらゆっくり風呂に浸かるのが楽しみ(カバみたいだからThe Hippopotamus)なだけの男である。劇評を書くことで食いつないでいたが、ある日のシェイクスピアの舞台がひどすぎて公演中にヤジを飛ばし、騒ぎを起こして編集社をクビになってしまう。
そしてやさぐれながらバーで飲んでいるところに現れた美しい女性。彼女はテッドの名付け子の一人であるジェーンだった (テッドは顔も名前も覚えていない)。話を聞くと彼女は白血病でわずか余命3ヶ月だという。そんな彼女がテッドにお願いしたのは、ジェーンの叔父でテッドの旧友であるマイケルの豪邸を“調査”することだった。その家には、とある“奇跡”が潜むという...。

原作小説もあるし、ネタバレ厳禁で何も語れないけど、、ファンタジーと詩心とティーンの悩みとコメディと、そして下ネタと生と死と.....色んな要素が絶妙に少しずつ混ざり合っていて、なんか“おいしいプロティンバー”のような映画だった。

あんなこといいな、できたらいいな♪ というタラレバ話が基本苦手だけど (ドラえもんは好きです)、この作品はタラレバが主軸ではなく、普段ほろ酔いで昼間っからバスタブに浸かっているようなダメおっさんが"奇跡"に"ソフトタッチ"する流れがおもしろい。そして予想の斜め上をいく"奇跡のかたち"にニヤニヤすること間違いなし。

不器用なおじさんのお話