DJあおやま

惡の華のDJあおやまのレビュー・感想・評価

惡の華(2019年製作の映画)
3.2
全11巻ある原作をまとめているだけに、上映時間は長くやや冗長であったが、とりわけ良い実写化ではないでしょうか。もう僕のミューズである佐伯さんの魅力を余すところなく描いているだけで、涙が出そうだった。
鬱屈した青春時代を過ごした作者の、もはやファンタジーのような妄想とも呼べるストーリー。クラスメイトの誰も知らない小説を読み、自分こそが特別だと信じてやまない主人公の苦悩がテーマ。きっと学生時代から今も何かしらのオタクである人にはかなり刺さるテーマじゃないか。まさしく僕の心にもぐっさりと刺さった。部活に所属せず、授業が終われば一目散に家へ帰り、しこしこと映画鑑賞やネットサーフィンに没頭していた学生時代の僕もまた、自分こそ唯一無二の存在だと錯覚していた。あの頃、部活で仲間と汗を流していた人たちと、今では明らかにQOLに差がついてしまった。僕の青春時代にも、仲村さんが、佐伯さんが、常盤さんがいたら…、そう考えていたら、どうしようもなくむしゃくしゃして、コンビニで散財して帰った。
DJあおやま

DJあおやま