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エンツォ レーサーになりたかった犬とある家族の物語のxoのレビュー・感想・評価

1.1

適当に作ったとしか思えない酷い作品だった。映画という表現に必須な非言語的な盛り上げやエモーションの高まりがなく、終始、犬の語り(全てを言葉で説明)でしかストーリーが進まない。。ストーリーにしてもとても浅薄で、登場人物に人間的な深みはないし、こちらの予想の範囲でしか話は進まない。

普通この手の動物がメインの映画って、動物という、振る舞いや言動から感情が推し量れない生き物が思いがけず利他的な行動をとって、人間との絆の深さが確かめられたりして感動するわけで、言葉を話させたら台無し。あえて喋らせたことの効用もない。加えて、犬の台詞は人間にとって都合の良い自分勝手なものでしかなくて、そこが常に引っかかる。「自分が犬で嫌になる」とか何を言わせてんだろう、、

犬を置いてけぼりにして何日も家を空けたり、それで家が荒れてたからって犬を罵倒してるのは、クズだなとしか思えず。男が殊更に犬を大事にしてると思えるシーンもなかったため、何も共感できなかった。

適当に作ってるわけだから、不自然な箇所はたくさんある。森での身体の倒れ方とか、向こうから掴みかかられようとしたのを手で振り払っただけでよろめいてしかも助骨骨折なんてあり得ない。それで親権争いの裁判に、ってのもあまりに馬鹿げてる。レースというモチーフを使った意味もないし、バンドがどうのって話はなんでわざわざちょこちょこ入れたんだろう。。
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