悪魔の棲むYeah

The Strange Thing About the Johnsons(原題)の悪魔の棲むYeahのレビュー・感想・評価

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いま話題のアリアスター監督の短編。
英語がよく分からないので細部まで理解できてないけれど、概要は掴めた気がしてる。

息子が父親に性欲(LOVE?)を抱き、やがて性的虐待に至り、、という話。
英語が分からんから…と避ける人にもお勧めしたい。きっと大丈夫。

まず衝撃を受ける。
でもこれを監督ならではのグロテスクな創作話、みたいにだけ感じて終わるのは勿体ない。

構造を逆にしたら親から子への性虐待として、現実でも耳にする話になる。初めてそうしたことをドラマか何かで知った時には今回みたいに衝撃を受けたけど、自分とか近しい誰かの身に起きない限りは、どんどん薄れていく。ああまたその話、なんて思っちゃう。

逆にして見せるからその凄みがよみがえる。愛しているよという「言葉」で正当化をはかるような有様にぐったりさせられる。
でもって、愛ってものはとにかく素晴らしいものだ、と賛える単純さに対しての諫言にも取れる(ジョジョラビットの日本版ポスターに感じた違和感はこれだったんだな、なんて思った)
愛だけじゃなく、多様性って言葉も最近では危ういけれど。

性の部分を抜いて考えると、親離れできない子供の話、となる。
その、家族についてのあれこれをこの監督はこだわって描きたい人なのかなと思う。
ヘレディタリー、もう1度みる。

火かき棒はたぶん隠喩。