ryosuke

モスクワへの密使のryosukeのレビュー・感想・評価

モスクワへの密使(1943年製作の映画)
3.7
2018/12/17 プロパガンダ用のシーンの連続に退屈して途中からほぼ眠ってしまった... まあどうせ好きじゃなさそうだしいいか。
視察旅行のシークエンスの細かいカットの組み合わせは結構気持ちよかったんだけども。
冒頭からソ連への偏見は改めて一致団結しようとかスターリンは誤解されているやらなんやらと凄い。ラストカットも異様な感じだった。

12/19 再鑑賞 採点不能→3.7
やっぱり気になったのですぐ見直したら手堅い作りで悪くなかった。ハリウッドでこんな映画が作られていたのかという映画史的な興味も満たしてくれる。
ウォルター・ヒューストンも信念に燃える姿を熱演。外交官らしい威厳と迫力が出ていた。
やはり見直しても視察旅行の部分の編集が良いな。赤軍の軍事パレードや第二次大戦の記録映像を畳み掛ける映像も見ていて気持ち良い。ここらへんのモンタージュはドン・シーゲルらしいが納得感がある。
観客が見ているスクリーンが実は映画内の映画館のスクリーンであるという演出も面白い。
基本英仏の宥和政策が悪であり、ソ連は平和のために懸命に努力したというスタンス。スターリンの大粛清もナチが絡んだ陰謀への正当な対処であり、ソ連の国力を守ることで平和維持に資するものとして肯定的に描かれていて迫力がある。
やはり敵国なので日本の大使は終始間抜けというか軽い悪意をもって表現される。
ラストシークエンスの細かいカットの畳みかけとオーバーラップ、勇ましい演説はかなり高揚感があり、これはプロパガンダされちゃうな...という感じ。ラストカットなんてガンギマリという感じで恐ろしい。
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