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サタデーナイト・チャーチ 夢を歌う場所のSPNminacoのレビュー・感想・評価

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父を亡くし、家で居場所を失くしたユリシーズが、ドラァグクイーンたちと出会う。主人公の名前に重ねて、自分の居場所を求めて流離い、ジェンダー・アイデンティティを解放するまでの旅路をシンプルに凝縮した物語。
ユリシーズはある意味同じような「誰か」の象徴的存在であり、映画はその誰かに呼びかけている。学校や家に居場所がなくて理解者もいない、それでも決して一人じゃない。路上生活者やマイノリティを支援するサタデーナイト・チャーチという場所、そこで築いたコミュニティがある。「そのために私がいる」と迎え入れてくれる人がいる。しんどい場面はあるけれど、何だか真っ直ぐに教育的なタイプの映画だ。
ミュージカル場面は割と地味でそれほど必然じゃない気がするが、もともとミュージカル舞台を想定してたのかもしれない。どうでもいいけど、音楽担当ネイサン・ラーソンの妻は元カーディガンズ。
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