ポム

Fukushima 50のポムのネタバレレビュー・内容・結末

Fukushima 50(2019年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

胸がきつく締め付けられる作品。
どんなに言葉を尽くしても、作品の重さに比べたら薄っぺらくなってしまうが、思ったことを書きたいと思う。

まず最初に感じたのは、
自分も日本人という当事者でありながら、
東日本大震災で何が起こっていたかを全く理解していなかったこと。本当に自分が恥ずかしくなった。

当時は、学校で予定されていた行事がつぶれたことや、奇妙なCMがひたすら流れてくることへのやるせなさ、退屈さを感じていたのみで、東北で最前線に立ち向かう現場の人、避難を余儀なくされる住民の方に思いを馳せることはほとんどなかった。
二号が爆発すれば、東京含め東日本に人が住めなくなる事態にも関わらず、あまりにも他人事だった。

命を賭して全身全霊で事態の対処に向かう現場と、現場の切迫性を理解していない官邸
に振り回される東電本店とのすれ違いは見ていてとても歯痒さを感じた。どの現場でもこのような事象は発生しているんだろうなと思った。

この映画で自分が得た教訓をあえて言語化するならば、以下のとおりである。
1)自然を侮らないこと
2)あらゆるケースにおけるシミュレーションを徹底する。かつ、冷静な判断力、決断力がある人間に現場で指揮を取らせること。
3)風化しないように、語り継いでいくこと

今回は東電で現場で立ち向かう人にフォーカスを当てた作品を見たが、東電本店や地域住民がこの震災をどう捉えていたかについても深く理解したいと思った。

世代を超えて全日本人に視聴を推奨できる作品。
ポム

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