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ホテル・ムンバイのpuppyperoのネタバレレビュー・内容・結末

ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

・宇多さんが言ってたけど、「ジョン・マクレーンのいないダイ・ハード」とは言い得て妙だな、と。
アクション映画なら反撃、打開になりそうなシーンがあっても、「ヒーローはいないんだ」っていう絶望的な気持ちにさせられるカット割と展開。

・思いの外主要っぽい登場人物がバンバン死ぬので、ノンフィクションみというかリアリティがある。
特に老齢の従業員が終盤でテロリストの足止めに出て即殺されるシーンの突き放した撮り方というか描き方、最悪すぎて最高、ってなった。

・テロリスト側に対する極めてフラットな描き方が印象的。
・テロリスト側のストーリーを変に描かない
・とはいえ、ホテルに入ったときのリアクションとか英語力とかで、まだ何もわかっていない若者がテロの道具として使われてるという表現がある。でもそれをわざわざ明示しない押し付けがましさのなさ。
必要以上にバックグラウンドや心情を描かないながら、分断と敵対からなるテロに対して、差別的な見方を内包せずに描くという意図が感じられる。
こういう世の中だと疑心暗鬼に、レッテル貼りをしがちだけどそれは間違ってる、相互理解と団結なんだよ!!っていう通底したテーマ。

・フロントの女の人が、脅されて部屋の客に電話をかけるシーンが白眉。
あんなにお客さんの人を思っていたけれど、、、、って展開だけど、自分の行動で人が殺される音声を聞いてにっちもさっちもいかなくなってしまう感じがマジで最悪(最高

・元スペツナズのロシア人が普通にただただ殺される展開は「おぅふ、、、、、、」ってなった
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