まさしく緊迫の一作品。
それはただただ普通の、いつもの一日で終わる筈だった。
それが一転して覚めることのない悪夢が始まる。いつもの場所で、いつもの職場で。
それぞれ立場の異なる人間たちがテロリストに追い込まれていく、切迫する恐怖感に背筋が震える。こうなっては地位も名誉も金もいくら持っていても無駄なのだ。銃の前では、狂気の前では何もかも無力でしかない。
テロリスト達の心境もまた追い詰められたもので決して明るい未来はない。
貧困や不安からその道を選ばざるを得なかった、その苦しみが描かれている。
もし他に選択肢があれば…そう思わずにはいられないが、誰もが他人には無関心だ。
富める者は弱者を助けない、目も向けない。
年端もいかない少年達が凶行にはしった理由をなおざりにしてはならない。
この映画から何を考えるのか。
それを問われているように感じる。