このレビューはネタバレを含みます
私は原作を読んでから映画に臨みましたが…正解だったと思います。
すでに美倉洋介は稲垣吾郎さん、ばるぼらは二階堂ふみさんと配役が分かっていて読みました。読み終わって何とも言えぬ読後感で、これをどう映像化するんだ？！と想像できなかったのですが、見事に実写化されていました。
このふたりがキャスティングされた時点でこの映画は成功です（手塚監督も仰っていましたが…）。
原作の衝撃に比べたら、映画はただただ美しく…ひとつの芸術作品です。音楽と映像美によって新宿の街がこうも異国感漂う雰囲気になるものか？と不思議でした。美倉にとってばるぼらとは何だったのか？そもそもばるぼらは存在したのか？ばるぼらはミューズだったのか？全て？？？ですが…。
山小屋のラストで、死人のはずのばるぼらが熱を放ち、生きているはずの美倉が死人の形相に…エンドロールまでの体を張ったふたりの演技が圧巻です。
難しいことや深いことは考えずに美倉と一緒に堕ちるところまで堕ちたらいいのです。
