こ

ばるぼらのこのネタバレレビュー・内容・結末

ばるぼら(2019年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

まず、原作から得る印象とこの映画から得る印象はかなりちがった
Q&Aで話されていた原作に対しての監督の解釈と私の解釈が違うようだったので、そもそも合わないのかも、、
映画と原作と全くの別物だと考えればいいのかもしれないが、それにしては映画が曖昧すぎてしまう、ある意味ではものすごく雑にまとめられた話となってしまうようで、それはばるぼらという作品としてすごくもったいない

愛 などとことばにはできない何かを期待していたが、この二人を簡単に 愛 という枠にはめてしまった感があって、後半は特にずっと違和感だった
コミニュケーションが希薄になっているいまだからこその身体の触れ合い、と監督は話されていたが、そこに落とし込んだことへの違和感、
原作も言ってしまえば意味不明、自由奔放な要素はたくさんあるが、それを簡素化して描いたことで単純に、余計に、意味不明になってしまっているような、美倉の性癖とか黒魔術とか
そもそも意味なんて重要じゃないかもしれないが、ただ、舞台を現代にしたことも相俟って、ばるぼらという作品の持つ妖しさや湧き出るようなパワーを霞めてしまっているように感じた
ばるぼらという存在を観客に委ねるという点ではこのくらいの曖昧さでもよかったのかもしれないが

ちゃんと描こうとすると3時間にもなってしまうだろうという話もあり、たしかにその通りだと思うが、3時間になっても削らないで撮ってほしかった気持ち
せっかく映像化するならそれほどの価値はあっただろうと思う
短くするなら、全体から削っていくのではなく、要素要素を選んでしっかり描いた方がインパクトがあったのではないか、、
読者にとっての印象的なシーンはあると思うのでそれは残すようにしたという点で、マネキンや犬などもそれだと思うが、ただそこを選んで映像にしましたというような味のなさ、原作を知る身からすると消去法的な描き方を強く感じてしまって、それが大きな違和感となっているのかもしれない

キャスティングは発表された時からわりとすんなり受け入れられたが、意外にも、露出度のせいか断った役者さんは結構いたらしい
渋川清彦も個人的に嬉しかったが、果たして活かされていたか、、、

もし原作を知らずに見たら新鮮さと共に感銘を受けられただろうか、、
原作への想いが強いので、きっと冷静に見られていない、この文章量、!
落ち着いてまた見たい気持ちはある

色々思うところあり、原作好きな人と話したい作品だった、誰か〜
こ