このレビューはネタバレを含みます
3匹の子豚を逃し、その仕置きに耐えられずコロニーを抜け出したマリア。
逃げ込んだ家で2匹の子豚と出会い、仲良く幸せな家庭を築こうとする。
しかしオオカミの悪夢からマリアは抜け出すことができない...。
シンプルに映像、音がすごい。
これを映画館で体験できて良かった。
制作5年と何かのインタビューで見たけど、本当に狂気的な労力が費やされているんだろうなと感じた。
全体的に不気味な雰囲気だけど、映像が絶えず塗り変わっていって、それに合わせてカシャカシャした音がずっと鳴っていて、というのが不思議と気持ち良かった。
嫌な表現かもしれないけど、めちゃくちゃ質の良いASMRを見ているみたい。
人物の登場の仕方とか場面の切り替わりも毎回違ってて、飽きさせない絵作りへのこだわりが凄いなと思った(途中ちょっと寝かかったけれども...)
オオカミの元へ戻る地獄か、このまま餓える地獄か。
マリアは何度も悩んだんだろう。
最終的に、彼女はオオカミの方を選んだ。
住み慣れた地獄って安心感があるのかな...
逃した子豚は3匹。
モデルとなったコロニア・ディグニダで、強制労働させられていた女子たちは「メス豚」と呼ばれていたらしい。