このレビューはネタバレを含みます
少し騒動は落ち着いてきたのかな？
黒人窒息死事件と強くリンクする作品
いきなりラストシーンのことに触れてしまうと、暴力に対しカルチャーで戦ったっていうのは最高にかっこよかった
オークランドっていうのはアメリカの中でも治安の良くない方で、黒人のカルチャーが根付いてるところみたいですね
それを踏まえて観ると、マイルズが白人として生きるっていうのもそれはそれで辛いことがあるんだなってのが差別の裏側として見えてくる
差別されてしまうからこそ自分たちのアイデンティティをより強く、外と遮断して守ろうとする姿勢は一層距離を作ってしまうってのがすごく伝わってくる
とはいえ暴力ではなく自分たちの戦い方であるラップで射殺警官に涙を浮かべさせるってのは素晴らしい演出だったんじゃないでしょうか
あっぱれです
タイトルにもなってるブラインドスポッティング＝盲点
コリンとヴァルの会話は非常に印象的だった
大袈裟じゃなくこの先の僕の人生に影響するんじゃないかってくらい
どこか一つの点を見つめたとき、もう一つの方が盲点になる
これは人間が永遠にぶつかり続ける課題であって、盲点ってのは消すことはできない...
難しいことはわかってるけど、せめて両方の見方を知ることで問題が少しでも改善されてくような世の中になって欲しいなあ
映像と間のセンスが抜群だからシュールなコミカルさがあって、深刻な話なんだけど深刻になりすぎないからすごく観やすい
それこそコリンの言ってたラップにしないと聞いてくれないじゃないけど、観やすく間口を広げて、色んな人に考えてもらいたいってのが伝わってくる作品
まぁネタバレオンにしてるし、いきなりオチから書いてるから誰かにそれを伝えるとは無理なんだけど...笑
