都部

エボリューションの都部のレビュー・感想・評価

エボリューション(2001年製作の映画)
3.6
まさしく絵に書いたようなB級SFコメディで具合が良かったですね。
2000年代初頭の匂いが香るCGにより登場するエイリアンの数々はどれもグロテスクなナイスデザインで、生理的嫌悪感を醸す拘りが造形の端々に見られる様は趣味嗜好を感じさせます。オチの馬鹿馬鹿しさも含めてトロマ映画のような装いですが、本作はA級の皮を被ったB級映画なのでこの醜悪なエイリアン達を投じながらも、作品としてのゴア描写は控えめも控えめでしてその点は若干残念。

ライトマン監督の過去作 ゴーストバスターズ同様に、社会的に承認されない人角の人々が権威にはやり遂げられない偉業を、およそ不格好なやり方で果たすというB級映画脚本のロールモデルぶりが凄まじく、本作の作風としてある下劣な会話やジョークの数々も含めてB級映画の入門編としては上出来の映画かと。如何せん大味なきらいは否めないので映画としての完成度に関しては不足も感じますが、20世紀〜21世紀の狭間に作られたザラっとした質感のこの手のハリウー映画の雰囲気は個人的に好みです。
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