太宰小栗は本当にどうしようもないのに、どこか憎めなくて母性をそそらせるのがとっても上手かった。雪の上の吐血のシーンなんて、本当に苦しそうで孤独に見えて、思わず画面越しに背中をさすってあげたいなぁなんて思うくらい。その後の展開に自分も馬鹿だなぁと思ったけれど。
蜷川実花さんの世界観と太宰の狂った倫理観が見事にマッチしていて。彼岸花も冒頭であんなに鮮やかに一面に咲かれると、品も何もないのがこの作品に逆に合ってるなぁと思う。
溺れるような恋もその時は刺激的でいいけれど、やっぱり最後には愛される妻でありたいなぁ。恋は自分勝手でむなしい。
