ジョジョ・ラビットのモカのネタバレレビュー・内容・結末

憧れるあまり、10歳男子のイマジナリーフレンドがアドルフというぶっとび設定は、ヒトラーに幼稚な言動させる方法の発明ではなかろうか。
ジョジョ、ヨーキーの心掴まれる感じ。ママのキャラクターも好き。

あくまで全編ジョジョが感じ取る範囲しか描かれないのが良くて。
前半は明るい色彩で撮られてて、ウェス・アンダーソン作品のような雰囲気。爆発してもしっかり笑かしにくる（しかし集団ヒステリーは恐ろしい）。
後半、奉仕などしてても、どこか「戦争ごっこ」だったジョジョが目の当たりにする現実があまりに哀しい。前半笑った分だけシリアスに傾いたときのパンチが強いんよ…。

でもこの敷居の低さ。戦争映画が苦手な私のような人でも観ることができる。戦争映画をよく見てるような人は恐らく言いたいことが出てくるんじゃないかと思いますが、若者へに向けてるところが大きいのではないかな。グロいシーンもなくリアルじゃないと言ってる人もいるけど、子供達に死んでこいという大人がいる世界は十分すぎるほど残虐だよ。

ママとの自転車シーン自由を感じてとてもよかったな…と思っていたら、リフレインでやられた。最後のふたりのシーンも余韻があってとてもよかった。