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ジョジョ・ラビットのtsuyocinemaのレビュー・感想・評価

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)
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【ジョジョ・ラビット】
第二次大戦下のドイツで母と暮らすジョジョはナチスを信奉する愛国少年。空想の友達アドルフの助言も受けながら日々、奮闘して立派な兵士になることを夢見ている。
軍人になるためのサマーキャンプでウサギを殺せなかったジョジョは「ジョジョ・ラビット」
と揶揄される。
そんなジョジョはある日、自宅にユダヤ人の少女が隠れていることを知る…

ぱっと見の本作の世界観としてはキッシュで舞台装置や服装がオシャレでユーモアと風刺をちりばめた会話劇を織り交ぜて子供可愛い映画。もうウェス・アンダーソン(特に「ムーンライト・キングダム」要素)やジャン=ピエールジュネ(特に「天才スピヴェット」要素)好きにはたまらないやつでしょう。
ちょこちょこ空想の友達アドルフを出すあざとさも件の監督と類似!!

そんな世界で愛国少年ジョジョがユダヤ人の年長の少女エルサが出会うことで他者への想像を獲得して自身の世界観、価値観を変える…そんなボーイミーツガール&成長映画とか好きに決まってるじゃん!!
成長の証としてのアノ蹴りは最高だぜ!!
第二次大戦下でナチスに信奉してた時の狂気や現代に通じるいわれなき迫害や分断、戦争の悲惨さが垣間見えるがユーモアを駆使しつつ軽やかに描いたのは素晴らしかった!!
戦争を題材としつつもちゃんとボーイミーツガール成長映画としてのバランスを取ったのは英断!!

演技でいうとジョジョ、エルサも良かったが、カッコかわいいジョジョのお母さんを演じたスカーレット・ヨハンソン、いい兄貴的なナイスガイ大尉を演じたサム・ロックウェルは好演!!
個人的にはジョジョの親友の太っちょ眼鏡くんヨーキーを演じたアーチー・イェーツが最高!!
またオープ二ングのビートルズの抱きしめたい(ドイツ語バージョン)からトム・ウェイツ、LOVE、マイケル・ジアッチーノ…デヴィッド・ボウイのラストまで音楽使いがもう最高!!

ネタバレ感あるが人間は「自由になったら踊るのよ!!」というメッセージも本当最高だぜ!!
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