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ジョジョ・ラビットのogのネタバレレビュー・内容・結末

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

‪ ‪ ジョジョの純粋さや優しさがあらわれるにつけ、ナチスに染まった発言の恐ろしさが辛くなった。かわいくてどこか滑稽でおもしろく描いてるんだけど、これは本当にあった出来事で、笑い事ではなくて、虐殺された人々がいたのだから。
ジョジョがすぐに2通目の手紙を書いて読んだところで泣いた。彼にとっては好きになりかけてる女の子を取られたくなくて書いた手紙だったけど、迫害されるユダヤ人のエルサにとっては(それが嘘の手紙だとわかっていようとも)辛くてしかたなかったように見えた。ジョジョはそれには気付いていないけど傷つけてしまったことはわかって、すぐに2通目の手紙を書く。そんなふうに傷つけてしまった女の子を慮ることができる賢くて優しいはずの男の子が、何の疑いもなくユダヤ人を迫害できてしまう世だったのかと思うと悲しすぎて。

だからこそ、あんなに素敵でみんな大好きなワイティティ監督なのに、空想上のアドルフは全然好きになれないし私には全然魅力的に見えなかったのが良かったな。全然好きじゃなかった。ワイティティ監督の役作りの賜物。あれが少しでも素敵だったりかわいかったり好きになれるような要素があったら、全く違う忌まわしい映画になってしまっていた気がする。ワイティティ監督の誠実さのあらわれ。怒りのあらわれかもな。

キャプテンKは戦争のばかばかしさを体現している人だったんだな、キャプテンKなんて呼ばせてる時点から。もっともらしい顔をしてばかみたいな制服を描いて、それを本当に着て戦地に赴くなんて。大尉という立場を使ってめいっぱい戦争をばかにしてるところが良かった。それが彼の反ナチスだったのかな。フィンケルも同じように感じていたのかな。
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