春陽

ジョジョ・ラビットの春陽のネタバレレビュー・内容・結末

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

愛国心の強い少年ジョジョ。そんな彼には内面(脳内)の友人アドルフ・ヒットラーがおり、彼は楽しく相談にのったり励ましてくれたりする。なかなか面白かったが、まぁシュールだよね。心のお友達ヒットラー役は監督のタイカ・ワイティティが自ら演じている。7:3にちょび髭をつけると大体ヒットラーに見えるのだからすごいよね。また、ジョジョ役が初主演でここまで演じられるとは末恐ろしい。酒やクスリを中毒並に手を出さないで大人になって欲しい。スカーレット・ヨハンソンは強くてキュートで魅力的な母親だった。それとは対象的に匿われているユダヤ人少女のエルサは気は強いが儚げで透明感があった。
コメディタッチだが、戦争映画でもあるので痛ましいシーンはちらほらある。意表を突かれたのは、ロージーのパンプス。特徴的なデザインで、よく足元を映すシーンが多いと思っていたら、こういう事につながるのか…。このシーンは一瞬時間が止まったような感覚になった。しがみつくしことしかできないジョジョの子供という無力さを強調しているようだった。

大尉のアホなのか切れものなのか分からない大尉をサム・ロックウェルが好演。自らデザインしたトンチキな制服で最後の闘いに突撃する姿は馬鹿っぽいが、何か光るものがあった(笑)何かと茶々をいれるぽちゃ系事務官フロイラインの機関銃を持って参戦する逞しさとぶれない姿勢に変に関心するものがあり、ちょっとぬけた可愛い親友ヨーキーのおとぼけには救われた気がする。全体的にキャラクターが良い作品だった。
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