『ヴィレッジ』が藤井道人作品の初鑑賞でした、本作『新聞記者』はだいぶ前から物議を醸した事も含めてずっと気になってた作品ですね。
藤井道人さんの作品は『ヴィレッジ』だけで判断するとそこに行けば何でもそこそこ楽しめるテーマパークな印象でした、裏を返せば一貫したテーマ性に乏しく物足りませんでした。
そこで比較するならば本作は完全に政治のメタファーでびし!っと一本筋が通っていて感動しましたね。
ハリウッドだと自国の恥の歴史もエンタメに昇華する凄みがありますが、我が国でもこういった直接的に政治を風刺する作品が制作できたのは様々な諸事情があってハードルが高かった事は想像に固くないですし、それを考慮すると驚きであると同時に喜ばしいですね。
事実か虚構かは受け止める我々、一人一人のファクトチェックが必要な時代。
配給イオンも含めてこの作品が作られた背景を想像してしまいました、それこそタレ流される情報の渦に惑わされないで自分の頭で考える事の問題提起となっていると思います。
【誰よりも自分を信じ疑え】
作品としては演者の演技、脚本、演出、カメラワークともに素晴らしい内容でした。
他作品も是非ともチェックして行きたいです。