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ブライトバーン/恐怖の拡散者のarchのレビュー・感想・評価

4.0
もしもスーパーマンが闇に落ち、人類の敵になったのなら...なんていうifを意識した作品

思春期の悩みを持つ年相応な少年が、大いなる力を持っていることに気づき、その力を使い、ムカつく奴を殺して回るというストーリー。
頭にチラついたのはデイン・デハーン主演の「クロニクル」でしたね。

ホラー要素はグロに寄っていて、思わず目を背けたいシーンもいくつか有りました。母親が死ぬシーンはガン監督作「GotG2」のクライマックスでヨンドゥとピーターが星から脱出するシーンを連想させて、辛かったですね。スーパーマンを意識してはいるものの背後に音を立てずに現れたり、壁に張り付いている描写はバットマン的でもありました。


どうしても考えてしまうのはどうすれば「スーパーマン」のルートに入れたのか。
もし、彼に友人が居たなら、家族が別の選択肢を取れていれば...と思ってしまいます。
周りを囲む環境と人々、それ次第で人は善にも悪にもなる。それは超能力を持つ少年にとっても同じことで、子供にとって育つ環境が如何に大事が思い知らされます。

しかしながら彼の親は決して悪い親ではなく、努力をしていました。だがその努力は報われず、最悪の結末へ向かっていく。この救いの無さが1番心に刺さりました...。

エンディングが流れ始めると、唐突に広がるユニバース。DCのヒーローを思わせるキャラクター達による破壊の描写の数々に続編への期待が膨らみます。逆にレックス・ルーサーやジョーカーがヒーローポジで出てきたりしたら面白そう。
ジェームズ・ガン監督は何処まで考えているのか、続編が楽しみです。
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