このレビューはネタバレを含みます
前半は、ノリノリのダンスのつるべ打ちで、座席でじっとしているのが困難なほど。思わず踊りだしたくなるほどの愉快さにテンションあがりまくり。合間合間に挿まれる小ボケも面白く、劇場からは笑いもちらほら。
その反面、後半は一気にシリアスに。苛烈な銃撃シーンには言葉も出ず、今度は座席で身じろぎもできない。ラストシーンでは劇場から嘆息の声がちらほら。
この落差によって、監督が表現したかったであろうメッセージ(fuckin ideology)が強烈に浮かび上がる。シリアス一辺倒では得られなかったであろう悲劇性を生み出していて見事。
また悪役にされがちなアメリカ人のバックグラウンドなどもさりげなく描いていて、物語に群像的な奥行きを感じさせるのも素晴らしい。
それにしても韓国映画は本当に面白い。次の注目はキム・ギドク監督の最新作か。