スウィング・キッズのLovinaのネタバレレビュー・内容・結末

舞台は朝鮮戦争真っ只中の1950年代、巨済捕虜収容所。
そこでお上の戦略によって結成されたタップダンス・チーム、その名も『スウィング・キッズ』。

豊か過ぎる個性を持つ若者達が、嘗てプロとして舞台を踏んでいた黒人ダンサーから指導を受け、不思議な連帯感を生んでいく。
しかし降り掛かる試練の数々やイデオロギーは、彼等に漲るエネルギーと可能性を只々浪費していくのみだったー

ドラマパートは予想外に重いが、スパイス程度のギャグ要素で観客の心を掴んで離さない。
更に、終盤のダンスシーンは役者達の本気を叩き付けられた。
余りに哀しい結末、そして残虐な殺人に目を背けたくなったが、それすら決して許さぬ、メッセージの強い作品だった。