トムトム

天気の子のトムトムのレビュー・感想・評価

天気の子(2019年製作の映画)
4.0
今や次世代日本アニメ界のトップランナーになったと言っていい新海誠監督の最新作ですが、これはヒットしますね。

前作「君の名は。」に続きど直球なボーイミーツガールに和風オカルトとSFをふりかけた娯楽作です。

こういう若者のキラキラした一途さにオッさんは弱いので普通に泣けました。

やはり新海誠監督作がウケた最大の理由は映画としてのルックだと思います。
まず田中将賀のキャラクターデザインが素晴らしい。
現代的な可愛さとどこかノスタルジーを感じるいい意味での古さが同居しています。
アニメに興味が無い観客にも受け入れやすいと思います。

さらに精緻に書き込まれた東京のビジュアルが観客にアピールするのだと思います。

そして今作でも無理矢理な部分や強引な所は全てRADWIMPSの楽曲の抜けの良さと勢いで押し切るという潔さがイイ。
冷静に考えると無茶苦茶ですが音楽の勢いで泣けるシーンになっています。

手塚治虫のスターシステム的か本人かはわかりませんが前作の瀧くんや三葉が出てくるおなじみの展開は新海誠作品ファンならニヤリとできます。
ついでにキュアブラックとキュアホワイトも出てきますが。

個人の悩みと世界が直接繋がるいわゆるセカイ系作品ですがラストの結構凄い展開に驚きました。
セカイ系作品の多くにある非常に小さい地点への着地ではなくこれだけ割り切った着地はとてもグッときました。

ネットで散々叩かれた本田翼の演技は決して上手くはないですが全然アリです。
どちらかと言えば僕は大好きでした。
小栗旬は普通に上手いです。
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