サムカワ

天気の子のサムカワのレビュー・感想・評価

天気の子(2019年製作の映画)
4.7
「今から晴れるよ!」


天気って本当に不思議だ……と本当に素直に思いました。


池袋にグランドシネマサンシャインという新しい映画館ができて、本日2019年7月19日がオープン初日。

その初回上映がこの『天気の子』IMAXレーザー。

初のIMAXレーザー
細かい違いとかはまだわからないけど、とりあえずハンパないですね。


そして、そんな特別な映画鑑賞体験の日の天気ですが……。

朝はドンヨリした雲と少し雨。
最近ずっとそんな天気で嫌だなぁ〜なんて思ってたんですよね。

そしてこの映画を観終わって外に出たら……!
ピーカンの空に夏らしい暑さ。

『天気の子』ってまさか奇跡の映画なんじゃっ!って思いたくなる空でした。

しかも池袋ってかなり作品の中で舞台になるので聖地巡礼しながら帰れますし。

とにかく今までと景色が違って見えました。



まぁそんなポエティックなことは置いといて。
映画の感想です。


むちゃくちゃ面白かったです!

田舎から出てきた主人公から見た東京の怖さって、かなり共感できるし、それに慣れてきちゃってる自分にも気づきました。

そんなすごく身近でミニマムなところから、日本中をも巻き込む大スペクタクルへ跳ね上がる、その振り幅の気持ち良さ。

あとは中学生とか高校生のときって、どーってことないことが世界…セカイ的なこととして、大げさに、でも真剣に受け止めちゃうよなっていう、そんな青さも感じて愛おしくて仕方がなかったです。


若者がガムシャラに駆け抜けて、無意識に世間の闇に触れちゃったことで始まる逃避行に、少しアメリカンニューシネマの匂いと影も感じました。うがった見方ですけど。


登場する場所場所が大体知ってるところで、「あ、東京テレポート駅だ!」とか「あ、そこHUMAXシネマ池袋とブックオフのところ!」とか
ものすごくリアルな街を、アニメーションというフィルターを1枚噛んでから見る不思議さと心地よさとにウットリしました。

その実在感あってのことなのか、やはり天気が変化する、とにく雨雲が開けて光が差し込む瞬間は、否応無しに鳥肌が立ちますね。


そういったビジュアル面のクオリティの高さもさることながら、物語もすごく丁寧で、クライマックスは不意にボロリと涙が溢れて出てきました。

大人な視点と理屈とが入ってきて、かなり落ち着いた風を見せてからの、ちゃんとラストは新海誠監督作品!として落としてくれる あのバランス感覚にも感動です。


RADWIMPSの音楽も最高でした。

あと別に本田翼さん下手じゃないでしょ。あんな1フレーズだけ観てあーだこーだ言うやつの半分以上は映画観ないんだし。
サムカワ

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