あくあーく

天気の子のあくあーくのレビュー・感想・評価

天気の子(2019年製作の映画)
4.2
愛すべき僕らのセカイ系の向こう側。水没した東京の風景とか、異常気象で混乱する人々とか、セカイ系の極みだなって感じがするけど、本作で描かれるのはその先の物語。僕とキミが救う世界の延長線。君の名はの次にこの物語が来たということに感慨深さがある。
ラストの選択を無責任とか開き直りと受け取るか。その選択をさせた社会そのものの責任と受け取るか。この世界は最初から狂ってるんだって、そんなことはどうでもよくてただキミに会いに行くんだって。天気の子という設定を用いて、そう高らかに叫ぶことを描き切った映画。ギャルゲー的なプロットに乗せて、映画の作り方の巧さを感じた作品でした。