びわ子

天気の子のびわ子のネタバレレビュー・内容・結末

天気の子(2019年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

全てが君の名は。と同じ。
自分への戒めとして、新海誠監督の作品は2作目だが、もう観る気にならない猛省の気持ちを綴っておく。


主人公の少年は弱々しく、少女が好きで、泣きながら何とか現状を打破できないかと奮闘するキャラクター。そして自分が少女を助けるんだと酔ってる。すごく酔ってる。
少女は天候を操る不思議な能力があり、それによって自分の身体が蝕まれる運命を半ば受け入れたようにサッパリしたキャラクターで強がりながら、実は私だって生きたいんだけど皆の為に自分が犠牲になるしかないの的な悲劇のヒロイン。
このあたりのキャラクターの対比は、村上春樹の小説のキャタクターに似てると思った。


二人が協力して天候を操るビジネスをして生活費を稼ぎつつ、少女は少年をからかって、少年はむくれるという平和な日常が前半で描かれる。ここはスピード感があって良い感じ。


後半はもう、前半で感じたけど流してしまっていた少年への違和感が、点と点が線で結ばれてゆき、妙に納得する。
違和感とは、世間が世知辛いみたいな描かれ方してるけと、主人公の自分勝手な言動が強すぎる描かれ方のこと。


常識と照らして意味不明でツッコミ満載な展開が立て続けに起こって、主人公の自分勝手なキャラクターとストーリーへのイライラとドン引きに気付いたところで、後半の1時間内では感情が処理できない。


16才の少年が警察に捕まり、警察署から逃走する、とか
逃走中に知り合いが近くをバイクで通り掛かり逃亡を手助けする、とか
バイクから降りて線路を逃走し、駅員さんとか声は掛けるけど誰も追いかけて止めない、とか
再び捕まって手錠を掛けられても、友人が警察官の気を引いて更に逃亡する、とか
神頼みで上手く行く、とか
2発も発射し、人へ向けて威嚇までした少年は保護観察処分で終わった、とか
家出してあんなに帰りたくなくて逃げ回ってた筈の家に戻ってみたら案外過ごしやすかった、とか


猫の鳴き声を聞く度に、猫の声優はもっと良い人居なかったんだろうか。と考えた。
警察官の声がとても良いと思ったら梶さんだった。
平泉さんは平泉さん。
本田翼はもうなぜ起用したの?レベル。
山田優の旦那さんはとても実力が有って良かった。

ビジュアルは良し。作画崩壊とか皆無。
この画だけなら製作陣の努力を讃えて星4つとしたいけど、ストーリーのもろもろでドン引きしたので星3つ。


音楽も良し。しかし追いRADの追いすぎ感は否めない。やはり二番煎じはだめだな。


以上、自分への猛省レビュー。
びわ子

びわ子