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天気の子のペインのレビュー・感想・評価

天気の子(2019年製作の映画)
4.0
まず新海誠監督作品に対する私のスタンスはというと、大ファンではなくて、可もなく不可もなくという感じです。毎作それなりには楽しんでいます。


よく新海作品において指摘される“童貞臭さ”みたいなものも、たしかに“うわっ!くせぇなぁ”て思う瞬間もありますけどw、嫌悪するまでではないです私は


そんなこんなで新海さんはやはり2016年最大のヒット作『君の名は。』でガラッと変わったと思います。良く言えば一気に垢抜けたというか、嫌な言い方をすれば商業路線に舵を切ったというか…この辺りも賛否別れる辺りだと思いますが、いずれにせよ『君の名は。』も『天気の子』も観さえすればそれなりに面白いし、見易くて、映像は綺麗だし…誰が観ても1800円の元くらいは充分に取れるんじゃないかと私は思っています。特に『君の名は。』以降の抜群の作品パッケージ力(りょく)というか、チューニング力(りょく)というのかな…そりゃヒットはするわなと思います。


東京の街並み描写然り、天気描写然りも本当に見事なものだと思いましたし、それと今回一番良かったのが本田翼さん。彼女の色っぽさとサバサバ感が絶妙に合っていたと思います。あと小栗旬さんの声からはチラホラおばたのお兄さんの顔がよぎりました。


多少の不満を挙げておくと、いくらなんでも主人公が家出する理由が明確にされなさ過ぎで説得力に欠けるのと、たまたま拾ってしまった拳銃を発砲してしまったことによって警察と対立するという展開、構図は正直あまりノりきれませんでしたごめんなさい。


結末に関して監督は「議論を巻き起こしてでもああいう風にしたかった」と仰っていましたが、それに関しては私は全然アリだと思います!映画なんだから議論巻き起こしてなんぼ。


何も世の中の問題を自分達のせいで…なんて思う必要はない。元々世界なんて狂ってるようなもんなんだから。みんな各々が生きたいように生きればいいのさ👉というメッセージだと思います。観て良かったです。
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