Violet

2分の1の魔法のVioletのネタバレレビュー・内容・結末

2分の1の魔法(2020年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

公開を待ち望んでいました!!ついに!!

すごく泣けた😭よかった😭😭
お父さんがテーマだと思ってたらまさかの兄弟愛の話でめちゃくちゃ泣けた。
バーリーいいお兄ちゃんすぎる。
沈む夕日を見つめてイアンが「お父さんとやりたいことリスト」にチェックをつけていくシーンが素晴らしかった。
「お父さんがいたらなあ」とずっと考えていたけれど、いつでもどんな時でも自分のことを信じて、応援してくれていたバーリーの存在の大きさに気づく。それと同時に、自分にはバーリーという兄がいたけれど、バーリーにはお父さんのような存在がいなかったのだということにも気づく。
だからこそイアンの最後の選択があったし、その選択をしたイアンの成長と優しさで、温かい気持ちで胸がいっぱいになった。

魔法を習得するのは容易ではなく、そのうちにみんな便利な方を選ぶようになったから世界から魔法が消えたっていう設定も面白いなと思った。

ディズニー映画って本当に世相をよく表しているなと思うけど、本作でも「母親の再婚と新しい父親」という裏で動いていた別のストーリーがあった。
イアンとバーリーは初めコルトに嫌悪感を抱いているけれど、最後のシーンではイアンたちがコルトと親しくしている描写があり、このストーリーもきちんと回収されている。
他の警察官がコルト(に扮したイアンとバーリー)に「わたしも初めは苦労したわ。」と<パートナーに子供がいることの難しさ>を語るシーンがあるけれど、彼女もそれを克服している様子。最近では離婚も再婚もあまり珍しいものでもなくなり、こうした「新しい家族」の形も増えてきている。こうした描写は昔のディズニー作品ならあり得ないものだったから、時代は変わっていくなあと考えさせられた。

あと、伏線回収が素晴らしい!
お母さんのダイエットダンスも、何度も映っていた校舎に描かれた龍も、バーリーの愛車グウィネヴィアのライト部分も、冒頭付近に出ていた噴水も!ここが繋がってるのかーっていうのが本当に丁寧で、ラストに行くにつれて興奮が増した!

▼心に残ったシーン
・イアンがカセットテープを使ってお父さんと会話するシーンは切なくて泣けた。
・バーリーが愛車のグウィネヴィアを犠牲にするシーン

▼でもちょっと残念だった点も
・字幕で見られなかったこと
わたしが見にいった映画館では字幕がやってなくて、吹き替えを見たんです。
正直、字幕が良かったな〜感はあったかな。
主人公の2人はすごく良かったんだけど(映画見終わって調べたら志尊淳と城田優でびっくり!)、お母さん役の春菜の声が結構気になってしまってちょっと集中が途切れかけてしまった(春菜めっちゃ好きなんだけど)。
あと魔法の呪文が「橋かか〜れ」とかでダサすぎない???なった。笑 そのまんまBridgrigar Invisiaをカタカナ読みすればよかったんじゃないかな。呪文だし。
あとイアン役がトムホランドだったから英語版で聴きたかったのもある。
とはいえ全力少年は名曲。

・冒険の面白さとしてはそこまでかも
石を探しにいく過程の序盤は、魔法を使うシーンを除くとちょっと入り込めずみたいな部分があったかな。少し子供向けっぽい描き方なのかも。
インクレディブルやトイストーリーと比較すると冒険とかアクションのワクワク感は少ないけど、そちらに重きをおかず愛しく美しい兄弟愛の話と考えるととても良い作品。
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