イチロヲ

Bates Motel(原題)のイチロヲのレビュー・感想・評価

Bates Motel(原題)(1987年製作の映画)
3.5
精神病院でノーマン・ベイツと懇意の仲になった青年が、彼の死後にモーテルの経営を受け継ぐことになる。1987年度にTVシリーズのパイロット版として製作された、ヒューマン・ドラマ。当初は企画倒れとなったが、2013年~2017年度にシリーズ化している。

冒頭でノーマンが死亡するが、あくまでも外伝の位置付けであるため、後年の「サイコ4」(1990年度)には繋がらない。ノーマンの遺志を受け入れた青年が、モーテルの再建とそこに付随する人間模様を体験していくドラマになっている。

本作では、カルト映画「ハロルドとモード」の主演男優が、施設から出たばかりの朴訥な青年役を好演。右も左も分からない状態で、モーテルの場所を探し出し、仲間と共に再起動させていく過程が面白い。

訳あり物件であるモーテルが、スピリチュアルなエネルギーの溜まり場になり、ネガティブ志向の宿泊者に癒やしを与えていく。色々な意味で挑戦的なことをやっている、ポップ路線の異質なサイコ。奇妙な魅力が感じれるため、個人的には嫌いではない。
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